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Channel: スポーツナビ+ タグ:カーロス・リベラ
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あしたのタケル〜美しき狼たち

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今週もカープはいろいろありました。キラが死球を受けたり、野村監督が退場したり。早くもスイープしたり、貯金が2桁を超えたり、ロサリオが初ホームランを放ったり。そして今日は、どこかで見たような投手が見慣れぬユニフォームを来て投げていたり。いや、まぁ私は映像見ちゃいないんですけど。そんな一週間で私がチョイト気に留めたのが、今村のファーム落ち。本来の調子を取り戻せない今村に、どうもデジャヴ感があったんですよ。どこかで記憶のある光景だなぁと。一昨年、セットアッパーとして台頭し、煌めくようにスターへの階段を駆け上がった今村。オフシーズンには、WBC日本代表という頂点まで一気に昇り詰めました。しかしWBCでは結果を出せず、その後遺症かシーズンでもダメになってしまった今村。そして今年もまだ、それは糸を引いているようです。そんな男を、以前にも見たような気がしていました。その男の名は矢吹丈。少年院を出所したジョーはプロボクサーのライセンスを取り、瞬く間にスターの階段を上っていきます。そしてたどり着いた頂点は、ライバル・力石との一戦。この一戦でジョーは結果を出せなかったばかりか、死闘の果てにやっと解り合えたライバルを不慮の事故で死なせてしまいます。そして、この事件の後遺症により、ジョーはボクサーとしてダメになってしまうのです。ちなみにアニメ版では光る吐瀉物が印象的でした。今もファームで今村は本調子を取り戻すべく、四苦八苦しているのではないかと思います。そんな今村と矢吹丈が、私にはダブって見えるのです。と言うわけで、今村にはこの歌を贈りましょう。男なら 闘う時が来る誇りを守るために いのちを賭けて男なら 旅立つ時が来る愛する者たちに 別れをつげて脚をくじけば 膝で這い指をくじけば 肘で這い涙のつぶだけ たくましく傷ついて しなやかにああ 男は走り続けるああ 人生という名のレールを(おぼたけし『美しき狼たち』より)今村に贈るのにピッタリだったので、原文ママとなりました。その後のダメになってしまったジョー。一度、日本のプロボクシング界から離れ、ドサ回りのショーボクシングへと身を落とします。しかし、そこで自らの生い立ちと似通った男、カーロス・リベラと出会い友情を築いて、見事に復活するのです。さて、今村。現在はファームでドサ回りでしょうか。何とかカーロス・リベラに出会って欲しいものです。できれば夏場までに。その後、復活したジョーは日本の枠から飛び出し、世界戦へと羽ばたいていきます。最終的には親友カーロスを廃人へと追い込んだチャンプ、ホセ・メンドーサ戦へと。しかし、相手に打たせるだけ打たせるインファイトの破滅的なスタイルと、成長期の身体で力石がこだわったバンタム級に自らもこだわったため、身体には大ダメージが蓄積されており、試合後にはジョーは廃人となってしまったのでした。この試合前、作中で私が最も印象深い名セリフが出てきます。それが、「好きなのよ、矢吹くん。あなたが。」です。これが多分、人生初の倒置法。当時の小学校の先生は楽だったでしょうね。こんなに良い例文があるのですから、倒置法を教えるのは簡単です。さて、今村。決して破滅への道へとは進んで欲しくないですが、カーロス・リベラと出会って復活した暁には私も言いますよ。「好きなのよ、今村くん。あなたが。」と。そんな日がやって来るのを心待ちにしています。では。

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